映画『プレシャス』の動画を無料視聴する方法や配信サービスをはじめ、気になる映画『プレシャス』のあらすじネタバレや感想についても紹介します。
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映画『プレシャス』作品詳細
1987年のニューヨーク・ハーレムで、両親の虐待を受けながら希望のない日々を生きる黒人少女プレシャス。
レイン先生に読み書きを習い、つたない文章で自分の心情を綴り始めたプレシャスは、ひたむきに人生の希望を見出していく。
サファイアの小説「プッシュ」を、「チョコレート」で製作を務めたリー・ダニエルズが映画化。
マライア・キャリー、レニー・クラビッツ、ポーラ・パットンらが出演。
2009年のサンダンス映画祭でグランプリ、第82回アカデミー賞で助演女優賞と脚色賞を受賞した。
映画『プレシャス』作品データ
- 原題/Precious
- 製作年/2009年
- 製作国/アメリカ
- 配給/ファントム・フィルム
- 上映時間/109分
映画『プレシャス』キャスト一覧
- ガボリー・シディベ
- モニーク
- ポーラ・パットン
- マライア・キャリー
- シェリー・シェパード
- レニー・クラビッツ
映画『プレシャス』スタッフ一覧
- 監督/リー・ダニエルズ
- 製作/リー・ダニエルズ サラ・シーゲル=マグネス ゲイリー・マグネス
- 製作総指揮/オプラ・ウィンフリー タイラー・ペリー リサ・コルテス トム・ヘラー
- 原作/サファイア
- 脚本/ジェフリー・フレッチャー
- 撮影/アンドリュー・ダン
- 美術/ロシェル・バーリナー
- 衣装/マリナ・ドライチ
- 編集/ジョー・クロッツ
- 音楽/マリオ・グリゴロフ
映画『プレシャス』作品概要
負の連鎖が生み出す、少女の過酷な人生
『プレシャス』はニューヨーク・ハーレムを舞台とし貧困や教育、虐待についての問題を取り上げた2009年アメリカのヒューマン映画。
監督は長編2作目のリー・ダニエルズで、過酷な状況下でも強く生きる主人公の黒人少女プロシャスを演じたのは新人女優のガボリー・シディベです。
サンダンス映画祭、カンヌ映画祭、トロント映画祭において評価された作品であり、マライア・キャリーやレニー・クラヴィッツなどのアメリカを代表するほどのアーテストが出演していることも話題になりました。
映画『プレシャス』作品あらすじネタバレ
ここからは映画『プレシャス』の詳しい内容やネタバレを含みます。 これから映画を楽しみたい!と思っている方はご注意下さい。
ハーレムに暮らす16歳のアフリカ系アメリカ人プレシャス(ガボリー・シディベ)。
幼いころから父からも母のメアリー(モニーク)からも、そして2番目の義父からも暴力を受けて育ちました。
生活は貧しく家庭環境は最悪。この自分を取り巻く世界を半ば当然のように受け入れ生活しながらも、彼女は肥満体の容姿と裏腹に舞台で輝くトップスターである自分を妄想し、現実と妄想の狭間で心のバランスを取りながら生きています。
ある日プレシャスは妊娠を理由に退学を申し出されてしまいます。
実は妊娠は2度目。
1度目は実の父親による性的虐待によっての妊娠、出産でした。
産まれたダウン症の娘を施設に預け、メアリーは貧しさを理由に生活保護の補助金をあてにしているのです。
プレシャスがいつものようのに家事をしていると、校長先生が訪ねてきます。校長先生は数学の先生からプレシャスの成績の良さを聞きEOTOというどんな生徒でも受けられる代替教育を薦めます。
タバコ片手に踏ん反り返った態度のメアリーは校長先生を追い返すようプレシャスに命令し、勉強なんかしてもえらくなるもんかと当たり散らします。
プレシャスはアルバムを広げ自分を愛する母と数学の先生との恋愛を妄想し、校長先生の代替教育について密かに興味を持ちます。
新しい学校ではさまざまな問題を抱えた生徒が共に教育を受けていました。
自分をさらけ出すクラスメイトを前にプレシャスは自分の話をすることがとても難しく感じるのです。
ある日生活保護を受けるにあたりワイス(マライア・キャリー)に自分の置かれている境遇をぶちまけてしまいます。
クジラのような母とヴァンパイヤのような父親について。
最初の子供はキッチンで生み落とし、母親にけられたこと。
ワイスは言葉を失いプレシャスを見つめました。
新しいクラスメイト達に馴染ンできた頃、プレシャスは授業中に産気づき、2番目の子供を出産しました。
愛無くして産まれたものの、プレシャスは子供に愛情を感じ、教育を受け賢い母になり施設の子供も連れ戻したいと強く願うのです。
子供を抱き自宅に戻ったプレシャスを目の前に、メアリーは子供を抱かせろと要求しました・・が、子供の顔を見て父親に似ているとつぶやくやいなや、プレシャスにひどく当たり散らします。
自分の男を2人も寝取り子供まで産んだと、プレシャスへの憎しみを全身のエネルギーを使いぶつけてくるのです。
生後2日あまりの子供を抱え家を飛び出し、行く当てもなく学校に侵入するとレイン先生(ポーラ・パットン)は親身になって落ち着く場所を探してくれます。
一時的にレイン先生の自宅に避難すると、プロシャスは先生が同性愛者である事に若干驚きますが、レイン先生と先生の彼女がプレシャスを優しく迎え、その温かさに今まで感じたことのないぬくもりを感じます。
ある日、プレシャスに会いに学校まで出向いた母に義父がHIVで死んだことを伝えられますが、他人事のように感じていたプレシャスも、自分がHIVに感染したことを知り抱えきれない思いが溢れます。泣き出すプレシャスに先生は一緒に涙してくれるのです。
一方メアリーはもう一度プレシャスと一緒に暮らしたいと訴えワイスを挟んでの話し合いが行われました。
ワイスはプレシャスに何をしてきたのかをメアリーに厳しく問うと観念したように全てを話し出します。
自分の夫が自分ではなくまだ3歳のプレシャスに興味を持ち体を触りだしたこと。
プレシャスが自分の夫の子供を産んだことが憎らしかったこと。何より夫に愛されたかったということ。
プレシャスは母の真の姿を知り、明日へ向かって強く歩みだすのです。
有名アーティストの存在感
トップアーティストであるマライア・キャリーが出演したことには驚きです。
化粧っ気もなく、アーティストとは違った存在感を放っているマライアは穏やかで且厳しい目でプロシャスの現実に向き合う女性を見事に演じています。
そして何より母親役のモートンの存在感は大きく、プロシャスが逆らえない絶対的な存在感が漂います。
悪魔のような母親に胸が苦しくなるほどです。
目をそむけたくなる現実
人種差別、性的な虐待や暴力、不の連鎖がテーマとして重く心にのしかかる作品です。
決してフィクションだからと済ませられない状況に目を覆いたくなり、心が痛みます。
そして社会で起きている現実を知ることからでしか向き合えないもどかしさと、社会の深い闇を感じずにはいられません。
この作品を通し、少しでも多くの人がこの問題について考え、そして愛を持つことが必要なのかもしれません。
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